メキシコの切り絵「パペルピカド」とは?
メキシコの映画を見た時やメキシカンレストランに行った時、天井からぶら下がっているカラフルな紙の飾りを見たことはありませんか?
メキシコの街並みを彩るこの紙の飾り、メキシコでは「パペルピカド」と呼ばれており、お祝いの時によく使われている装飾のひとつです。
どんな柄があるの?メキシコでも実際によく使われているの?と言う疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
ということで今回は、メキシコのパペルピカドについてご紹介していきます。
パペルピカドってどういう意味?
パペルピカドとは、スペイン語で”Papel picado”「切り刻んだ紙」と言う意味です。
様々な色の紙に絵柄が刻まれたパペルピカドは、一本の糸に横並びに貼り付けられており、それを天井から吊るして飾る、という装飾方法が一般的です。
絵や柄のバリエーションは豊富で、メキシコの典型的なイメージであるサボテンや、花柄、ハート、鳥柄などが一般的ですが、イベントによって柄が変わったり、メキシコ国内のレストランや、会社では、社名やロゴを切り取ったパペルピカドなども作られています。

メキシコではお祝いごとに使われるパペルピカド
パペルピカドはメキシコ国内のお祝いごとで非常によく使われます。
9月16日のメキシコ独立記念日やクリスマス、15歳のお祝い(日本でいう20歳の成人式のようなイベント)や結婚式、生まれたての赤ちゃんの洗礼の儀式のにも、お祝いの意味で飾られます。
ですが、パペルピカドが特によく使用されるお祝いごとと言ったら、なんと言っても死者の日ですね。
死者の日とは、スペイン語では”Día de muertos”といい、11月1,2日に亡くなった人を迎える日です。
日本のお盆に当たりますが、メキシコでは街をカラフルに彩り、賑やかにお祝いをします。
ディズニー映画『リメンバー・ミー』で死者の日を知った方も多いかもしれませんね。
死者の日に飾られるパペルピカドは、カラベラ(ガイコツ)のモチーフが非常によく見られます。
日本の祭壇にあたる「オフレンダ」には、死者を明るく迎え入れるためにカラベラのお菓子などと共にパペルピカドが飾られます。

パペルピカドの起源は、なんと中国!
アメリカ大陸が発見される前のプレヒスパニック時代、メキシコではアマテ紙というクワやイチジクの樹皮から作られた紙を使用していました。
しかし19世紀半ばから、スペイン人の到着により生活の様々な場面において新しい材料が使われるようになり、紙に関しても、以前まで使っていたアマテ紙ではなく、別の紙を使用するようになりました。
その紙が”Papel de China パペルデチナ”(日本語で「中国の紙」)でした。
日本でいうとお花紙のような薄くて柔らかい紙です。
プエブラ州のウィスコロトラの人々はこの紙を扱い始め、そこから器用さや想像力を活かして絵柄を彫るようになり、パペルピカドが作られるようになりました。
この伝統が世代から世代へと受け継がれ、1930年ごろにプエブラ州全体へと広がり60年代にメキシコシティへと伝わり、そこからメキシコ全土へと伝わっていきました。
多くのお祝いごとを通じて広く知れ渡ったこの伝統工芸は、メキシコの観光・文化庁からもサポートを受けており、パペルピカドの発祥の地となったプエブラ州は、ウィスコロトラの手作りのパペルピカドをプエブラ州の文化遺産に指定しました。
この地域では、住民の約7割が、パペルピカドを作る事業に従事しており、プエブラ州にとってもメキシコにとっても、パペルピカドは重要な伝統工芸になっています。
プエブラ州の職人によって手で作られるパペルピカド
パペルピカドは、職人の手によって作られます。
まず、パペルピカドとなる紙を50枚~100枚重ねて置き、その上に絵のデザインとなるプラスチックでできた型を乗せます。
一番上にプラスチックの台紙を置き、重ねた紙と型がずれないように固定します。
これで準備はOK。ここからパペルピカドの柄を作る作業に入ります。
細かい絵柄があることから、パペルピカドは紙をハサミなどで切って作っていると思われる方も多いのではないでしょうか。
実はパペルピカドに絵柄をつける伝統的な方法は、ハサミやカッターでなく、ノミとハンマーを使います。
台紙の上から型にそってノミをハンマーで打ち付けることで紙をカットしています。
しっかりと一番下まで打ち付けないと、50枚重ねた紙全てに絵柄が残らないので注意が必要です。
切る、と言うよりは彫る、と言う言葉の方があっているかもしれませんね。
全ての絵柄を掘り終えたら、重なっている紙を一枚一枚にはがし、糸に横並びに貼り付けていきます。
通常、一列あたり5mのサイズで、プエブラのあるお店では、普段は1日1000列、ハイシーズンには1日約10000列ものパペルピカドが売れるといいます。
パペルピカドを選ぶときのポイントは?
パペルピカド選びが楽しいのは、なんと言ってもその色や絵柄、サイズの豊富さ!
スタンダードな四角いものか、小さめで丸いものか、柄はカラベラにするか、カラベラの中でもどの表情のカラベラがいいか….
自分が好きな絵柄を、飾りたいお部屋やお店のサイズに合わせて想像するとワクワクする方も多いのではないでしょうか。
当サイトでは、メキシコのカラベラ(ガイコツ)や自転車をモチーフにしたパペルピカドを、サイズを豊富にご用意しています。
お部屋の飾りに、お店のアクセントに、ぜひ見てみてください♪
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メキシコ パペルピカド シュガースカル 縦型 死者の日 ガーランド カラベラ¥550
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メキシコ パペルピカド カトリーナ05 ブルー XL 死者の日 祭壇¥1,210
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メキシコ パペルピカド カトリーナ04 スカイブルー XL 死者の日 祭壇¥1,210
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メキシコ パペルピカド ジェントルマン03 スカイブルー XL 死者の日 祭壇¥1,210
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メキシコ パペルピカド 農家さん02 ホワイト XL 死者の日 祭壇¥1,210
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メキシコ パペルピカド ご婦人方01 ピンク XL 死者の日 祭壇¥1,210
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メキシコ パペルピカド ご婦人方01 イエロー XL 死者の日 祭壇¥1,210
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メキシコ パペルピカド スタンダード SS フラワー 10本セット¥4,400
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メキシコ パペルピカド スタンダード SS フラワー¥440